校訓 「高く 正しく 強く」

第5号(9月号) 平成27年9月2日発行   校長 関田重雄

 
時を経ても変わらないことがある
 一年間の中で最も充実した二学期が始まった。二学期は体育祭・音楽会等、 多くの行事がある。生徒は一生懸命に取り組んでくれることだろう。昨日始 業式を行ったが、生徒は真剣に式に臨んでいた。一人一人の真面目さを目に したとき、大変嬉しい思いでいっぱいになった。中央中の生徒は本当に良い 子どもたちだと心から思った。  私の38年の教員生活を振り返ってみた時いろいろな学校があった。校内 暴力で荒れていた学校。学力低下に悩んでいた学校。不登校生徒が、多かっ た学校。等々・・・。苦しい時期もあったが、いつも互いを思いやる仲間が いて、皆で、どうしたら学校が良くなるかを考えていた。当時も様々な生徒 がいたが、私たち教師は、常に子供たちに努力することの大切さや、真面目 な態度や、正義感の大切さを教えることが大切であると考え、行動していた。 生徒の様子も学校によって違い、同じ指導など通じづらくなってはいるが、 当時の私たちは「自分が苦しい時こそ他人を思いやり、感謝する事を忘れな ければ、きっと周りが手を貸してくれる。」ということだと思っていた。こ のことは私の信念でもあり、今もこの考えは変わっていない。このことを子 供たちに教えることによって自分の勤務している学校をよくしていこうと努 力してきたという自負はある。  今の世の中は、思いやるとか感謝するとか言うと馬鹿にする風潮があるが、 私はそういう風潮は大嫌いである。大人になり、それだけが全てではないと 思うときがあったとしても、特に子供の時代は真実を追い求め、正しいこと を突き詰める時期であって欲しい。そのためには学校は、人間が人間として 生きる上で何が必要かを粘り強く生徒に指導して行く必要があると思う。 ただ、それが「はじめにありき」では生徒の心を動かすことはできないと 思う。はじめから言おうとして準備していたことは生徒の心を揺り動かすこ とはできない。本当にその生徒を心配しているから出てくる眼差しや言葉が なくてはならない。だまされても、だまされても、なお信じる愛情は、親子 の愛情の基本であることは言うまでもないが、教師と生徒の間の師弟愛も同 じだと思う。「学校というところは、やはり思いやりの心や感謝する心を互 いの人間関係の中から作っていくところである。」という考え方を忘れては いけない、と思っている。
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